内定は就活の目的ではあり、就職のではない
就職は何のために存在しているでしょう?
これはそもそも哲学の質問で、このツールブックで話し合う内容ではないと思いますが、
ここで一番最初にご紹介したいFact No. 1は「内定は就活の目的ではあり、就職のではない」ことです。
公表された調査結果によると、2020年4月1日時点で大学生の新卒者による就職率は98%となりました。
しかし、2019年10月に厚生労働省から公表された、2016(平成28)年3月の新規大卒就職者の離職状況を確認すると、
1年ごとに1割強の人が離職し、最終的な離職率は32%であることがわかります。
また、就職氷河期と呼ばれる1999年~2005年には、新卒の離職率が35%前後で推移していますが、
入社1年以内での離職者が全体の40%に達していました。
平成30年に内閣府が行った就労調査の若者白書に紹介されている「初職の離職理由」に
「仕事が自分に合わなかった」が43.4%で、二位とほぼ20%の差で一位になっています。
(ちなみに2位は人間関係で25%前後を占めています。)
極端な計算になりますが、上に集めたデータを簡単な数学計算をしますと
「仕事が自分に合わなかった」理由で「初職一年で仕事をやめる割合」は17.36%になります。
40%(初職一年でやめる割合)x43.4%(仕事が自分に合わなかった)=17.36%
令和元年の卒業生は2,909,159 人がいます。
就職率は98%で計算しますと、令和元年に2,850,975人が就職しました。
2021年の終わりに2,850,975x17.36%=494,929人は初職の会社を止めることになりますね。
(こちらは計算式による予測です。)
49万人以上は決して少なくはありません。
ここでデータと数字を並べて見せるのは脅すつもりでは全くありません。
また、「完璧な仕事を見つけなさい」ことを推奨しているわけでもありません。
この章の初めに綴りました→「内定は就活の目的であり、就職の目的ではない」ことを話したいです。
就活及びその後の就職はあくまでも自分を探す旅の始まりです。
「自分を探す」の言うと、少し胡散臭くなりますが、ポイントは「自分を探す」のではなく、「始まり」のところにあります。
でもこれは「始まり」だと考え、「間違えたな」と気がついたときに転職する選択肢もあることを思えば少しでも気が楽になるでしょう。
実際の数字を見ればわかると思いますが、3分の1以上当時の新規大卒就職者は初職をやめ、自分に合うところに転職しているんです。
転職できていることは、少しでも自分のことを新卒の時よりわかっている証拠であるでしょう。
就職活動中でも、仕事についたとしても、好きな仕事を見つける旅は止まらないで欲しいです。
自分に合う仕事につくことを目的に設定すべきだと冒頭に個人的な考えを共有したいです。そう!あくまでもスタートラインです。フィニッシュラインではありません!!
私は大学4年生の時にものすごく悩みました。
20代の自分がこれから先35年間のキャリアプランをしなければいけないことを思うと息が苦しくなるほど圧倒的なプレッシャーを感じました。その時にとても参考になりましたのがパッションワークの見つけ方でした。